top of page

/

ERP導入は何から始めるべき?構想策定の進め方を解説

26/7/13

DXコンサル・DX支援, DX推進・ロードマップ, ERP

Image (3)_edited.jpg

はじめに

「ERPを導入したいが、何から始めればよいかわからない。」
「ベンダーに相談したらすぐ製品の説明が始まった。」
「ERP導入で失敗しないためには何を準備すればよいのだろうか。」

ERPは企業の基幹業務を支える重要なシステムです。しかし、多くの企業では「どのERP製品を選ぶか」という議論から始めてしまい、結果として自社に合わないシステムを導入したり、多額の追加開発が発生したりするケースも少なくありません。

ERP導入を成功させるために最も重要なのは、「製品選定」ではなく、その前段階である構想策定です。

構想策定では、経営課題や業務課題を整理し、ERP導入の目的やあるべき姿を明確にします。この工程を丁寧に進めることで、ERP導入の成功率は大きく向上します。

本記事では、ERP導入を検討している企業に向けて、構想策定の目的や進め方、準備すべき成果物について分かりやすく解説します。


ERP導入でよくある失敗

ERP導入プロジェクトでは、多くの企業が同じような失敗を経験しています。

例えば、

・製品選定を急いでしまう

・各部署の要望をそのまま集める

・現状業務を整理しないまま導入を進める

・ベンダー任せでプロジェクトを進める

・システム導入が目的になってしまう

このような状態では、ERP導入後に「業務が複雑になった」「追加開発が増えた」「現場に定着しない」といった問題が発生しやすくなります。

ERPは単なるシステム導入ではなく、企業全体の業務改革プロジェクトです。そのため、導入前にしっかりと構想を描くことが重要になります。


ERP構想策定とは?

ERP構想策定とは、ERP導入に向けた方向性を整理し、プロジェクト全体の方針を決定する工程です。

具体的には、

・ERP導入の目的を整理する

・経営課題を明確にする

・現状業務を可視化する

・将来の業務プロセス(To-Be)を設計する

・システムに求める要件を整理する

・導入スケジュールや体制を検討する

といった内容を実施します。

この段階で「何を実現したいのか」を明確にしておくことで、製品選定や要件定義をスムーズに進めることができます。


ERP構想策定の5つのステップ

STEP1 現状分析(As-Is分析)

最初に実施するのは現状分析です。

現在利用しているシステムや業務プロセスを整理し、

・どのような業務があるのか

・どのシステムを利用しているのか

・どこに課題があるのか

を可視化します。

現状を正しく理解しなければ、適切な改善策を検討することはできません。


STEP2 経営課題・業務課題を整理する

ERPを導入する目的は、システムを新しくすることではありません。

例えば、

・経営情報をリアルタイムで把握したい

・業務を標準化したい

・部門間のデータ連携を強化したい

・二重入力をなくしたい

・内部統制を強化したい

など、企業ごとに目的は異なります。

経営課題と業務課題を整理することで、本当に解決すべきテーマが明確になります。


STEP3 将来の業務プロセス(To-Be)を設計する

現状を整理したら、次は理想の業務プロセスを設計します。

ここでは、

「現状業務をそのままシステムへ移行する」

のではなく、

「ERPを活用したあるべき業務プロセス」

を考えることが重要です。

近年では、ERP標準機能を活用する「Fit to Standard」の考え方が主流となっています。

必要以上の個別開発を避け、標準業務へ業務を合わせることで、運用負荷や将来の保守コストを抑えることができます。


STEP4 要求事項を整理する

To-Beが整理できたら、ERPに求める要件を整理します。

例えば、

・必要な業務機能

・帳票要件

・マスタ管理

・データ連携

・権限管理

・ワークフロー

・セキュリティ

などです。

要求事項を整理することで、ERP製品やベンダーを公平に比較できるようになります。


STEP5 製品・ベンダー選定

構想策定の最後に、ERP製品と導入ベンダーを選定します。

この段階では、

・RFI(情報提供依頼)

・RFP(提案依頼書)

・デモ評価

・提案比較

などを実施し、自社に最適なERPを選定します。

重要なのは、「機能が多い製品」を選ぶことではなく、自社の業務や将来の方針に適した製品を選ぶことです。


構想策定で準備しておきたい成果物

ERP構想策定では、さまざまな成果物を作成します。

代表的なものとして、

・現状業務一覧

・業務フロー

・システム構成図

・課題一覧

・To-Be業務プロセス

・要求事項一覧

・機能一覧

・RFI

・RFP

・ベンダー評価表

などがあります。

これらの成果物は、その後の要件定義や製品選定の基礎資料となるため、構想策定の段階でしっかりと整理しておくことが重要です。


ERP構想策定を成功させるポイント

ERP構想策定を成功させる企業には共通点があります。

まず、経営層が明確な目的を示していることです。

ERP導入は情報システム部門だけのプロジェクトではなく、企業全体の変革プロジェクトです。経営層が主体的に関与することで、全社的な合意形成が進みやすくなります。

また、各部門の意見を取り入れながらも、現状業務をそのまま維持するのではなく、全体最適の視点で業務を見直すことも重要です。

さらに、ERPベンダーの提案内容をそのまま受け入れるのではなく、自社で構想を持ったうえで比較・評価することが成功のポイントとなります。

ERP導入は「システム導入」ではなく「業務改革」

ERP導入というと、「新しいシステムを導入するプロジェクト」というイメージを持たれがちです。

しかし、本来の目的は業務を効率化し、経営判断に必要なデータを活用し、企業全体の生産性を向上させることです。

そのためには、

・業務を標準化する

・データを一元管理する

・業務プロセスを見直す

・組織全体で運用ルールを統一する

といった業務改革の視点が欠かせません。

ERPはあくまで、その改革を支える基盤なのです。


まとめ

ERP導入を成功させるためには、製品選定から始めるのではなく、まず構想策定を行うことが重要です。

現状業務や経営課題を整理し、将来のあるべき姿を描いたうえで要件を整理することで、自社に最適なERPを選定できるようになります。

また、ERP導入はシステム導入プロジェクトではなく、企業全体の業務改革プロジェクトです。

構想策定に十分な時間をかけることが、ERP導入成功への第一歩となります。


Kb&XではERP構想策定からご支援しています

Kb&Xでは、ERP導入の初期構想策定から、業務分析、To-Be設計、要求事項整理、RFP作成、製品・ベンダー選定まで一貫してご支援しています。

「ERP導入を検討しているが何から始めればよいか分からない」「現状業務を整理したい」「自社に最適なERPを選定したい」とお考えの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

bottom of page